自動車の衝突により破損した工作物の修理費用を全額回収することができた事例

事案概要

依頼会社は，相手方が運転する自動車が自社所有の工作物に衝突したため，当該工作物が破損し，修理費用として，数百万円以上を支出する必要が生じた。
そこで依頼会社は，相手方から修理費用を回収すべく，当事務所に訴訟対応を依頼した。

解決結果

相手方からは，①工作物が設置されてから数十年が経過しているため，修理費用ではなく時価の賠償とすべきである，②修理により，工作物の耐用年数が延長され，依頼会社が利益を得たから，賠償金額を減額すべきである旨の主張がなされた。
それに対して，当事務所では，当該工作物は一般の車両等とは異なり，市場において同等の物を入手することが困難であるから，時価賠償は観念しがたいこと（①），事故前の時点で，当該工作物は修理の必要があったものではなく，修理により依頼会社が利益を得た事実はないこと（②）などを主張した。
その結果，裁判所からは，相手方が修理費用全額を負担すべきであるとの意見が出され，最終的に，依頼会社は相手方から，修理費用全額の支払を受けることができた。