- 企業法務一般、顧問契約
駐車料金踏み倒し車両についての画像の公表
Q
当社は機械式の無人駐車場を経営しているのですが, 最近、料金の踏み倒し車両が非常に多く、なんとかしたいと思っています。現在, 踏み倒しを抑止する目的で,精算機横に掲示板のようなものを設置し,踏み倒しをした車両の運転者と車両自体の画像(監視カメラで撮影したもの)を貼りだしてはどうかという意見がでています。このような対応に問題はないでしょうか。
A
監視カメラで撮影をするところまでは全く問題がありませんが,それを公表するとなると,被撮影者の肖像権やプライバシー権の侵害の問題を生じるおそれがあります。
特に,運転者の顔がはっきり写っているような写真をそのまま貼り出してしまうと,肖像権侵害の問題を生じる可能性が否定できませんので,公開するにしても,最低限,画像だけで個人が特定できないよう顔を黒塗りにするなどの加工は必要ではないかと思います。他方,自動車の写真については,肖像権のような問題は生じないため,貼り出しにあたって特に加工等は必要ないものと考えます。
ただ,感情的な制裁ではなく,営業上の必要性に基づく対応だということは明確にした方がよいため,掲示板には「以下に掲示する車両は駐車料金の精算が未了のまま出庫されたため,該当車両の運転者は速やかに当管理者にご連絡のうえ,駐車料金をお支払いください。」などといった記載をして,あくまで「支払いを促すための連絡手段」というような形式にとどめるのが無難であると思います。
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