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畜産動物の糞の運搬について
Q
弊社は牧場を経営しています。当然,定期的に畜産動物の糞の処理をしなければなりませんが,今まではずっと場内で堆肥化した後,第三者に販売し,その販売先に対して運搬業者に運送してもらっていました。しかし,その依頼している運搬業者から今後事業から撤退するとの申し入れがあったため,急いで他の搬出業者を探さなければならなくなりました。
今までの業者は産業廃棄物の運送許可を得ている業者でしたが,なかなかそのような業者はすぐには見つかりません。
搬出のためにはやはり産業廃棄物の運送許可を得ている業者でなければならないのでしょうか。
A
前提として,畜産動物の糞は,不要物として廃棄する場合,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)上は産業廃棄物として扱われ,その運搬には都道府県知事の許可を受けなければならないことになっています。もっとも,同法上の定義(2条柱書)からすると不要物でないのであれば「(産業)廃棄物」には該当しないことから,運搬にあたり同法上の許可を受ける必要はなくなります。
この点について,参考となる最高裁判所第二小法廷平成11年3月10日判決は,「『不要物』とは,自ら利用し又は他人に有償で譲渡することができないために事業者にとって不要になった物をいい,これに該当するか否かは,その物の性状,排出の状况,通常の取扱い形態,取引価値の有無及び事業者の意思等を総合的に勘案して決するのが相当である」と判示しています。
したがって,本件のように糞を堆肥化させ,売却している場合には不要物ではないという評価を受けることから,自社施設で堆肥化を行った上で売却・搬出するのであれば,廃棄物処理法上の都道府県知事の許可を受けた運搬業者でなくても搬出できることとなります。
ただし,糞を堆肥化させる場合には,肥料の品質の確保等に関する法律による規制があり,肥料の生産をする者は農林水産大臣又は都道府県知事への届出が必要となるほか,同法上の規律に服する必要がありますので,別途対応する必要があります。
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