- 人事労務問題
労災で負傷した従業員への一時金支払と安全配慮義務違反
Q
退職を控えた従業員が労災により負傷してしまいました。従業員の再就職が困難になったことを考慮して一時金を支払いたいと思いますが,当社が安全配慮義務違反を認めたことにならないでしょうか。
A
一時金を支払ったからといって,それだけで直ちに安全配慮義務違反を認めたことになるわけではありません。会社としての法的責任の有無にかかわらず,従業員の生活補償などの観点からいわゆる「見舞金」として金銭を支払うことは十分にあり得るところです。
ただし,支給にあたっては,従業員に対して会社が安全配慮義務違反を認めたわけではないことを明確に説明して支給の趣旨を理解してもらう必要があります。会社の見舞金規定に基づいて機械的に支給する場合には特にこの点の問題はないと考えられますが,特例的に支給するケースでは,「あくまで見舞金であって安全配慮義務違反を理由とする損害賠償ではない」ということが読み取れるよう,従業員との間で合意書を取り交わすなどしておくべきであると考えます。
【Web相談即時予約】について
当事務所があらかじめ設定したご予約カレンダーの日時と、ご相談者様(企業のお客様に限ります)のご都合が合う場合には、お申し込みと同時に当該日時での Web 相談予約を完了していただけます。
紛争やトラブルのご相談だけでなく、法務に関する一般的なご質問への対応も可能ですので、ぜひお気軽にご予約ください。
※ご予約カレンダーに表示されない日時にWeb相談をご希望の場合は、
お問合せフォームからお申し込みください。